Winny 天才プログラマー金子勇との7年半

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「Winny」も「天才プログラマー」も「金子勇」も盛り込んで検索ワードを意識しすぎな小説が、2020年4月24日にインプレスR&Dから出版されることになった。

 

インターネットウォッチの紹介記事

インプレスR&Dのリリース

PRタイムのプレスリリース

 

これは、壇弁護士の事務室のスピンオフブログ「アターニアットロー」を時系列に整理して、小説として書き直したものである。

執筆中は、当時のあれこれを思いだしては、怒ったり、悲しんだり、笑ったり、泣いたり大変であった。

ブログからの移植という割には、出版まで数年かかっている。

途中で担当者も出版社も複数回変更された。ヒロインを登場させろとか、さび前の歌みたいに結末を最初に書いてインパクト勝負だとか、金子の内心を描いてないから小説として成立してないとか、業界人が読みもせずに業界風を吹かす発言にはヽ(#`Д´)ノな感じであった。
しかし、Winny事件や金子勇という人物について事実をそのまま伝えるという、根本のところはぶれずに書けたと思う。

ところで、この小説、元が無償で公開されてるんだからブログ見たらいいじゃんと言われかねない。しかし、既にアターニアットローを見た人でも楽しめるようにいろいろ工夫しているので、そう言わずに、小説版も見て欲しい。

Winny事件は、現在、映画化の企画もあるようである。私の役を誰がやるのかをいつも聞かれるが、私は知らない。。。。というより、その質問が多すぎて辟易している。

最後に、出版の際には紙面の都合で乗せれなかった方々にスペシャルサンクスをば(追加予定)。

坂和宏展(弁護士)さん 彼の「小説を読みたい」という一言がなければ、途中で止めてたと思う。ありがとう。

山本祐規子(元ロースクール生)さん ゲラの確認、示唆に富む指摘ありがとう。

 

【販売サイト】

ネクストパブリッシング

 

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Winny税込1,760(2020/04/22時点)

 

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2025/08/12

しょせん他人事ですからって、ネット炎上特化型リーガルコミックらしいけど炎上してなくね?

最近、お会いしてないので紹介するネタにこまる清水陽平弁護士監修の

「しょせん他人事ですから」

の9巻が発売された。

そして、またまた1冊いただいたので、勝手にPRである。

(amazonが画像リンクを無くしたのがとてもめんどくさい)

第9巻表紙>

 

これまで、

しょせん他人事ですからって取材で言った奴って凄くね?

しょせん他人事ですから ~って掛け軸をいいっていう依頼者はおらんくね?

しょせん他人事ですからって、セリフ減ったねぇ。

しょせん他人事ですから~っていう割には販売部数を気にしてますがな。。

しょせん他人事ですから~という痕跡すらのこってないがな

しょせん他人事ですからって「たにんごと」って読むんじゃ無かったのね。

しょせん他人事ですからって~清水先生が女優さんと仲良くなることを他人事ですましたくない。

とある弁護士という割には、オビに顔写真掲載してますがな。

しょせん他人事って言っても若いですなぁ。

と記事にしてきたが、今回も勝手にPRである。

 

今回は、法律相談をしに何回も来るが何を相談したいのかよく分からないオバさんのお話のようである。

いつまで経っても相談内容が出てこない相談者は、一般の読者の感覚では、あるあると感じるかもしれないが、弁護士的にはあまりない。

たいていの法律事務所の法律相談は有料で、わざわざお金を払ってまで世間話をしたい人は稀である。

そういう人が来ないように法律相談を有料にしているとも言える。

また、無料相談などでも大抵は時間に制限があるので、延々と話を聞いてあげる余裕はない。そういう限られた中で、依頼者に必要なことを聞きだして、必要なことを伝えるのは、弁護士にとって大切な技術だったりするのである。

 

むしろ、あるあるなのは、相談者の理解と実際に必要なものが違う場合である。

名誉毀損に詳しい弁護士を紹介して欲しいと言われて、詳しく聞いてみると名誉毀損ではないというのはまぁまぁある。

刑事訴訟に詳しい弁護士を紹介して欲しいと言われて、詳しく聞いてみると削除請求してくれる弁護士が必要だったということもある。

そりゃそうである。何が必要かも解らないからこそ弁護士への相談が必要なのである。

そういう点でいえば「AVに詳しい弁護士」を紹介して欲しいと言われて、「AVを良く見る」弁護士を紹介した私は失格である。

 

9巻の中であるあるは、冒頭の「仕事を取る能力」と「実務をする能力」は別なんですよ。である。

「実務能力を有する」弁護士を探すのはなかなか難しい。大抵は、「○○に強い弁護士」等を喧伝して「仕事を取る能力」を有する弁護士に依頼しがちである。

どうやって、実務をする能力の高い弁護士を探せばいいのか?

そもそも、実務をする能力が高い弁護士が必要なのかもわからないのである。すこし前の文章を読み返してほしい。

ただ、本当に一流の弁護士は、自分で「一流」とか「第一人者」とかは言わないので、そういうことを語る弁護士は得てして・・・である。

 

というわけで、宣伝しておいたので第10巻もお待ちしております。

ついに大台の10巻である。

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2025/07/06

十三回忌

金子勇が、2013年7月6日にこの世を去って、今日で十三回忌である。

もう、そんなに経ったのかと少し驚きである。

彼が、Winnyの人として知られるようになってから、ずいぶん経つようである。

しかし、私にとって、彼が留置場でボサボサの頭ででてきた日のこと、彼のために闘った燃え尽きるような日々、彼の逆転無罪を一緒に喜んだ日、亡くなった彼を犯罪者のようにいう人々を見て愕然とした日、多くの観客が映画で彼を見て涙を流す姿を拝見した日。。。みんな、昨日のことのようである。

今日は、インターネット社会の未来が明るいことを祈りながら、1日を過ごしたい。

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2024/12/25

しょせん他人事って言っても若いですなぁ。

先日、ナパのワインとオレゴンのワインは違いますよねぇとブルジョアなことをおっしゃっていた清水陽平弁護士監修の

「しょせん他人事ですから」

の8巻が発売された。

そして、またまた1冊いただいたので、勝手にPRである。

(amazonが画像リンクを無くしたのがとてもめんどくさい)

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これまで、

しょせん他人事ですからって取材で言った奴って凄くね?

しょせん他人事ですから ~って掛け軸をいいっていう依頼者はおらんくね?

しょせん他人事ですからって、セリフ減ったねぇ。

しょせん他人事ですから~っていう割には販売部数を気にしてますがな。。

しょせん他人事ですから~という痕跡すらのこってないがな

しょせん他人事ですからって「たにんごと」って読むんじゃ無かったのね。

しょせん他人事ですからって~清水先生が女優さんと仲良くなることを他人事ですましたくない。

とある弁護士という割には、オビに顔写真掲載してますがな。

と記事にしてきたが、今回も勝手にPRである。

 

今回は、ドラマ第4話がベースの200X年の話のようである。

200X年という時点で「北斗の拳かい!」というおっさんくさいツッコミしか思いつかないが、発信者情報開示制度が法律になったのは2001年11月22日で施行が2002年5月27日なので、もう20年以上前である。

当時、Winnyが公開された時期である。

実は、当時からインターネット上の誹謗中傷を巡る法律相談は結構あった。検討したが、発信者情報開示を可能にする法律が全くなかったので、「法律が5月27日から施行なので、それ以降に又来てください」という回答をしていた。

で、施行された後も、あれこれと大変で、法律も技術もわからない裁判官に、ネットの仕組みを図にしたスライドを作って、IPアドレス開示の仮処分の必要性を理解してもらったりしたのも今は懐かしい話である。

さらに、漫画で出てくる不審尋上申とかの手法が確立されるのは、当時はまだ弁護士でなかった神田知宏弁護士の登場を待たなければならなかった。

ちなみに、今回でてくるのは、発信者情報開示の黎明期の割には2ちゃんねるではなく、架空の口コミサイトが舞台のようである。これは、弁護士になって数年して独立して当時確立されていない発信者情報をはじめたという設定を維持しつつ、2ちゃんねるのエピソードにすれば、、中島健人さんを2000年一桁台に弁護士だったことにしないといけないが、それは年齢的に無理があるという趣旨のことが解説コラムに書かれていた。

え、まって、私って、そんなドラマの辻褄が合わないくらいのオッサン?いや、オッサンか。。。。

どうやら設定が他人事では無くなってきたようである。

というわけで、宣伝しておいたので第9巻もお待ちしております。

 

 

 

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2024/10/09

袴田事件再審無罪判決

1966年6月30日、静岡県静岡市で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した後に再審開始された袴田巌さんについて再審無罪判決が下された。

判決は拝見していないが、報道をみると、

1 唯一残っていた検察官調書

「袴田さんが自白するまで警察署で警察官と交代しながら証拠の客観的状況に反する虚偽の事実を交えて犯人と決めつける取り調べを行っていた」として、証拠排除。

2 血の付いた「5点の衣類」

「1年以上みそに漬けられた場合、血痕の赤みが残るとは認められない。捜査機関が有罪を決定づけるためにねつ造に及んだことが現実的に想定できるとして、証拠排除

3 ズボンの切れ端

捜査機関によって持ち込まれるなどした事実が推認され、捜査機関によってねつ造されたものとして証拠排除。

 

と、重要争点で完勝といえる内容のようである。

この認定は、おそらく、その後続く国家賠償請求訴訟において大きな要素となるであろう。

 

今回の無罪判決までに、弁護団をはじめ、多くの方の長きにわたる支援があったと思われる。

負けても、負けても、諦めないで闘い続けることは、なかなか難しいことである。

上から目線で申し訳ないが、惜しみない称賛の言葉を送らせていただきたい。

 

ただ、今回の無罪判決を見ても、私はなにも喜ぶ気にはなれない。

もし、石見勝四裁判長や横川敏雄裁判長や宮崎吾一ら暗愚な裁判官が、当たり前のことを少しでも判断する能力があれば、人の貴重な人生の大半を誤って奪うことはなかっただろう(もちろん、熊木典道元裁判官の話はあるが) 。

この国では、一度逮捕された瞬間、人生は大きく歪められる、平穏な日々は失われ、仮に無罪になっても失ったものは帰って来ない。。。

そのことを再認識させられただけである。

 

この事件、検察は控訴を断念したようである。

その際の検事総長談話がニュースになっていた。

本判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。

しかしながら、再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に至りました。

要するに、無罪判決は間違いだ、本来なら上級審でひっくり返してやるけど、これまで時間がかかったのでこのあたりにしてやる。ということである。自白を強要し、重要な証拠を隠し続けた組織の長の発言である。

検事総長の発言からは、人の人生の大半を奪ったことに対する責任感が微塵とも感じられない。チンピラの捨て台詞である。

残念ながら、これが日本の刑事司法なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2024/07/25

とある弁護士という割には、オビに顔写真掲載してますがな。【勝手にPRシリーズ】

いつもは監修側の清水陽平弁護士執筆の、

「しょせん他人事ですから」公式副読本である。

「とある弁護士の本音の仕事」が発売された。

そして、またまた1冊いただいたので、勝手にPRである。

(amazonが画像リンクを無くしたのがとてもめんどくさい)

https://cdn-public.comici.jp/storeitem/63278/202407031648354557370991BF37B82CD8C38A33302BAE230.jpg

 

この本は、「しょせん他人事ですから」で問題になっているネットの誹謗中傷をテーマに、事件処理の流れにしたがって手続きを説明していく内容のようである。

この内容を素人の人が読んで理解するには少しハードルが高いような気がするが、それはそれである。

 

ちなみに、清水弁護士は、もっと業界の裏話のような話やコラムでの小ネタを入れたかったようであるが、ページ数の関係でカットになったようである。

コラムは、「しょせん他人事ですから特設ウェブサイト」で公開しているらしいので、そちらもどうぞ。

 

この本の巻末には、マンガ原作者の・左藤真通先生の書き下ろしがある。

清水弁護士が「しょせん他人事とどこまで思えるかが重要だと思っています。」と今やドラマにもなった「しょせん他人事」の始まりが、清水弁護士の発言にあったという奇跡的なエピソードが描かれている。

 

ただ、多くの弁護士は、清水弁護士のようなサイコパス発言はしない。

もっと親身になって話しを聞く弁護士が多いということは、業界を代表して弁解したい。

 

 

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しょせん他人事ですからって~清水先生が女優さんと仲良くなることを他人事ですましたくない。

最近、ドラマ化された関係で、最近、

「明日、朝早くから、ドラマの撮影に立ち会いで大変でさぁ。でもギャラ安いんだよねぇ」

と芸能人みたいなことをつぶやいている清水陽平弁護士監修の

「しょせん他人事ですから」の7巻が発売された。

そして、またまた1冊いただいたので、勝手にPRである。

(amazonが画像リンクを無くしたのがとてもめんどくさい)

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これまで、

しょせん他人事ですからって取材で言った奴って凄くね?

しょせん他人事ですから ~って掛け軸をいいっていう依頼者はおらんくね?

しょせん他人事ですからって、セリフ減ったねぇ。

しょせん他人事ですから~っていう割には販売部数を気にしてますがな。。

しょせん他人事ですから~という痕跡すらのこってないがな

しょせん他人事ですからって「たにんごと」って読むんじゃ無かったのね。

と記事にしてきたが、今回も勝手にPRである。

 

今回は、プロ野球選手に対する誹謗中傷がテーマである。

実は、プロ野球選手に対する誹謗中傷は結構多い。

最近はSNSをしている選手も多いが、野球一筋で前向きに生きてきた選手は、あたまのおかしな人から悪意を露骨にぶつけられる経験をしたことが無いという人が多い。

そして、ネットには、著名人に粘着してマウントをとりたがる奴が結構いる。

さらに、ひろゆきみたいな、メンタルモンスターばかりではない。

というわけで、とても傷つくことが多いのである。

 

で、今回は、「弁護士に会うと時というのは大体みんなドン底ですので」セリフがあった。

これは、弁護士あるあるである。

正しくは「弁護士というのは、その人の人生の悪いときに会う職業」である。

実際に、相談に来られた人の顔は暗い。ただ、事件が解決した後は挨拶にも来ないことが多いので、TVを見て「あんたそんな笑顔できたんか?」とつぶやくことが、こういう仕事をしてるとたまにある。

 

というわけで、事件が終わった後の関さんが、どんな素敵な笑顔で描かれるのか、左藤先生の画力に注目である。

 

というわけで、宣伝しておいたので第8巻もお待ちしております。

 

 

 

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2024/07/06

7月6日と11年

2013年7月6日に金子さんが亡くなってから7月6日は私にとって特別な日である。

今年でちょうど命日から11年となった、毎年、この日は一人でいろいろ思いながら過ごすのが通例であるが、今年は、広島の八丁座で映画Winnyの上映会がある。

日本映画批評家大賞特別上映WEEK

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偶然なのかは分からない。この日を意図していたのであればこんな嬉しいことはない。

みんなと金子さんのことを思いながら、今日の1日をすごしたい。

 

 

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2024/06/17

てんプラ対策法

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律案が5月24日に可決成立した。

今回の改正は、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」から「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」に名前が変わるらしい。

改正前は「プロバイダ責任制限法」というのは法律名からなんとなくわからないではないが、今回は通称が「情報流通プラットフォーム対処法」「情プラ法」になるらしいが、どこからプラットフォームという用語が導かれるのかよく分からない。

改正内容であるが、今回も悪名高い「特定電気通信」「明白性」の要件は維持で、削除請求権も見送られている。これで、対処に関する法律というのは、看板に偽りがあるような気がするが、今回は、「大規模特定電気通信役務提供者の義務」が定められたのがウリのようである。

大規模特定電気通信役務提供者というのを定めて、削除申告窓口を公表させたり、削除申し出へ一定期間内に判断・通知をさせたりするらしい。

某社のように、いくら削除申請しても対応しないSNS等に対するカンフル剤にはなるかもしれないが、どれだけ実効性があるかは分からない。

 

ところで、最近SNSで著名人へのなりすました広告による投資詐欺の問題がある。

METAとフェイスブックJAPANを相手取って、前澤友作氏が訴訟提起したというのも話題になっている。

この投資詐欺に関して、総務大臣が情プラ法が施行されたら一定の効果が期待できると答弁している記事を見た。

しかし、プロ責法も情プラ法も「特定電気通信」によって「直接」被害が生じた事案に対象が限定されており、詐欺被害には使えない。

これは、平成23年の総務省の「プロバイダ責任制限法検証WG」が「プロバイダ責任制限法検証WG提言」で明確にしているところである(14頁以下参照)。そもそも、プロバイダ責任制限法WGで詐欺事案にも対応出来るようにするべきだと述べて、総務省から塩対応を受けたのは他ならぬ私なのである。


今回の総務省の説明は、よくある投資詐欺の事案は著名人の肖像権やパブリシティの侵害になるので、これらの著名人が頻繁に削除請求すれば、SNSも広告をテイクダウンしなければならなくなるという理屈の様である。

ただ、著名人が常時広告を監視して削除請求するというのは非現実的であり効果は期待できないし、そもそも、著名人の肖像等をつかわなければ情プラ法は打つ手なしである。。

投資詐欺の対策に対して、総務省が詐欺のような対策の説明をしているのは、悪い冗談でしかない。

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2024/05/10

5月10日

あの日から20年が経った。

2004年5月10日は、金子さんが著作権法違反幇助の容疑で逮捕された日である。

いわゆるWinny事件の始まりの日である。

今日は穏やかな日である。ただ、彼の死を惜しむ投稿を目にしながら、彼の為に闘った日々を懐かしく思いながら過ごしたい。

金子勇という人に出会えたことを感謝しながら。

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2024/03/29

しょせん他人事ですからって「たにんごと」って読むんじゃ無かったのね。【勝手にPRシリーズ】

タレント弁護士である清水陽平先生監修の

「しょせん他人事ですから」の6巻が発売された。

そして、またまた1冊いただいたので、勝手にPRである。

(amazonが画像リンクを無くしたのがとてもめんどくさい)

https://www.hakusensha.co.jp/wp_hakusensha/postimage/2024/01/9784592166191.jpg

これまで、

しょせん他人事ですからって取材で言った奴って凄くね?

しょせん他人事ですから ~って掛け軸をいいっていう依頼者はおらんくね?

しょせん他人事ですからって、セリフ減ったねぇ。

しょせん他人事ですから~っていう割には販売部数を気にしてますがな。。

しょせん他人事ですから~という痕跡すらのこってないがな

とお礼がわりに記事にしてきたが、今回も勝手にPRである。

今回は、前科情報の検索エンジンからの削除がテーマであった。

実は、前科情報は、削除請求が難しいものの1つである。

名誉毀損の枠組みで考えると、真実性ある話になるし、プライバシーとしても私的な情報とは言い難い。

弁護士がしらないとモグリと言われる「逆転事件」最高裁判決(1994年2月8日)では、平穏に更生する権利(この省略の仕方は専門的には微妙なのであるが)を理由にみだりに不法行為を認めたのであるが、前科情報は、社会一般の関心・批判の対象となるべき事項に関わるとして、なかなか不法行為や削除を認めてもらえないのが現状である。

検索結果表示からの削除は、最高裁平成29年1月31日の「公表されない利益が優越することが明らかな場合に限って削除できる」といういわゆる「明らか」要件があり、裁判所は「明らかとまではいえない」と言いだすので、「明らか」であることを明らかにしなければならない。

というわけで、前科情報は、弁護士としても対応が困難な事案なのである。

そういう背景を踏まえて読めば、より楽しめるかもしれない。

というわけで、宣伝しておいたので第7巻もお待ちしております。

 

 

 

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