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2005/07/19

2005/07/19

時事ネタから

大阪地裁に初動負荷理論で有名なトレーナーの小山さんが、雑誌の差止めを請求していたそうな。

「初動負荷理論」という言葉を用いたことが著作権侵害という主張もしていたとのことである。
しかし、初動負荷理論というトレーニングが優れていることと、そこで用いられている表現に創作性があるかは別である。しかも、田中裁判官は知財部の裁判官である。間違えても著作物性が認められることなどあり得ない。
記事を見ると、代理人の先生も著作権侵害は真剣に主張していないと窺われる節がある。おそらく代理人の事情があるのだろう。。。

私の経験では、この手の事件では猫も杓子も著作権の主張をしてくるような気がする。これは著作権が特段の手続を経なくても保護されることと、著作物性の判断が明確でないことが原因と思われるのだが、弁護士の問題もある。

最近思うことであるが、大事務所、特に渉外事務所の書面を見ると「とりあえず主張しとけ!!」的な文書が散見される。ひどいものでは、前の主張と後の主張とがまったく矛盾していることすらある。
渉外事務所は、報酬がタイムチャージで計算されるから、文書の分量を増やしてるのかな?とか要らぬ勘ぐりまでしてしまう。

ちなみに、こちらが相手にして手強いと感じる弁護士は、コンパクトにこちらの弱点をきっちりとついてくる弁護士である。このような弁護士を「鍛えが入った先生」と呼んでいる。

既に終わってしまった某ドラマでは、解雇無効を巡る戦いで、社長さんが企業系のそれもベテランにさしかかろうという弁護士を20人揃えたと自慢していたシーンがあった。現実にそんなことをすると、企業法務のスペシャリストと呼ばれている人の中には論文ばかり書いて訴訟事件をほとんど担当してない先生もいるだろうし、ベテランの先生は大抵忙しいので満足に打ち合わせも出来ないような気もする。

サッカーチームの話しみたいであるが、まず幹になる先生を決めて、その先生を中心に、「汗かき役」や「バランサー」の先生を配置するのが、弁護団としては望ましい。
ちなみにWinny弁護団であるが、事務局長は「スイーパー」でなくてはならないとは、主任の言である。
その割には攻め上がりが多い気がするのは、ご愛敬である。

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