ITMS
ついに、ITMSが日本でも始まった。
私自身は、アメリカでITMSが始まったのを目の当たりにして、もはや媒体中心の音楽産業では対応できないと感じた。
「絶対にITMSは日本に来る。そのときまでに、コンテンツ産業が音楽配信についてきっちりした体制を作らないと日本の音楽業界はMSのときのようなことになる」と事あることに言ってきたし、インタビューが本にもなったりしている。
それにも関わらず、実に日本的なことではあるが、ガチャガチャしているうちに、黒船が上陸してしまったかのような様相になってしまった。今の日本はさながらコンテンツ鎖国体制の幕末の様相である。
ともかく、私は、Ipodを持ってないのだが購入してみることにした。
実際に使った感じでは、ITMS Itunesが連動しているので、ものすごく快適な操作感である。
ITMSの出現により、もはや音楽コンテンツの流通はパソコンや携帯電話を通じてのデジタルコンテンツが中心になると断言できる。CDはかつてのレコードのようにコンテンツ流通の主役の座を譲り、気に入ったものだけが高品質に聞きたいときに購入するようなものに存在価値が変わって行くだろう。
今後、動画はどうなるだろうか。
現在はサーバの負荷のためにアメリカでも十分な配信体制が出来ているとは言えない。しかし、近い将来P2Pネットワークによる負荷分散により、ハリウッドのデジタルコンテンツが日本にやってくる日が来るであろう。
その日はそう遠くないと思う。
しかし、日本のテレビ局は、ホリエモン氏の株式買収事件以降いろいろと言っているが、業界が本気でこの問題に取り組んでいるとは言い難い。
アメリカの魅力的な映画が家庭のテレビパソコンでダウンロード出来るようになったときに、テレビ局はこれまでと同じ経営体制でやっていけるのだろうか。
しかも、日本は、1Gバイトのファイルですら自由にダウンロード出来る実績のあるP2Pのインフラを警察官の偏見で崩壊しようとしているのである。
人は同じ過ちを繰り返す。まったく。
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