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2005年10月6日

2005/10/06

大阪大学

今日は、法曹実務家の講義ということで、大阪大学でIT法の講義をしてきた。この前の尋問で使ったパワーポイントを示したりした。
学生はとてもおとなしかった。今日の講義を見てこのブログを見た阪大法学部生「元気を出せ!」

先週の土曜日は、NACSの西日本支部で、ITにおける消費者問題の講演をしていたのである。対照的におばちゃんは元気であった!大阪では「オレオレ詐欺」の被害が少ないのはこうした人たちの元気の良さも一因なのかもしれない。

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知財高裁

新聞記事の見出しが著作物かを巡る裁判で、知財高裁が著作物性を認めて損害賠償を認容した。
記事
おそらく最高裁まで争われるだろうが、この判決は何が著作物として保護されるかという問題に一石を投じた形になる。

興味があるひとは、実際に見てみるのが良いだろう。
著作物となるかどうかとは、突き詰めて言えば、差し止めや刑罰を使って利益を独占させるべきかどうかという問題である。私の個人的な感覚から言えば、本来的には事実を伝える新聞記事の見出しに小説や絵画のように独占的利益を与えることにはどうかという疑問がある。

新聞記事の見出しが著作物だとすると、ホームページの名称は著作物になるのだろうか?だったら、グーグルやヤフーはどうなるのだろうか。裁判所は、知財問題に対応するために、知財高裁を作った。しかし、急速に動くネットの問題に対応出来ているのだろうか。ネット高裁というのも必要な気がする。

追記

判決の要旨を見た。
私が見た記事とちがって、見出しの著作物性を一般的に認めたわけではないようである。
報道の正確性について、批判している私が、盲信したことは猛省しなくてはならない。
要するに、収益ができる=著作物という訳ではないのである。

さらに追記
どうも、判決は著作権でないとして、その上で、一定の表現行為の引用を違法としたようである。
確かに、著作物でなければ自由につかって良いというわけでもないし、他人のフリーライドを自由に認める世界が正しいとはいえない。しかし、常に、「汗をかいたから金を払え」というのもどうかと思う。特許の世界では、不正競争行為でもない限り、特許等に該当しない技術は原則自由であることのバランスである。
私的には、これは利益の比較によって決するべきであるが、以下の4つのファクターが重視されるべきではないかと思う。
①表現行為の性質(公表に属するものか、営利的な表現か、表現されてから引用されるまでの時期)
②引用の態様(非営利目的か、新たな創作や評論などの目的に用いられているか)
③引用によって表現者に生じる損害(引用によって表現者の売り上げが減少するか。どの程度の損害が生じるか)
④引用によって引用者が得られる利益(引用物の販売によって直接的利益を得ているか、副次的なものにすぎないのか)

今回の事件は、、①表現されてすぐの引用であること、②引用は営利かつそのままの引用というマイナス要素はあるが、①営利的かつ公に提供されている新聞の見出しであること、③引用で新聞の売り上げが下がるという直接的な関係があるとはいえないこと、④記事の提供自体は無償で行われていること、等を考えると判例の結論には是首できないものがある。

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