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2006/05/11

5.10事件

金子氏の不当逮捕からはや2年が経過した。

金子氏の逮捕後、捜査側が幇助を理由に検挙する事件が目に見えて多くなった気がする。

そして、電気通信事業者は通信の秘密を理由に、脅迫電報を送付してもおとがめ無しらしいので、その格差は著しい。

なんでもかんでも幇助となれば、抽象的な幇助を理由に、お巡りさんの価値基準がまかりとおることになる。決して望ましいことではない。

現在、立法は、要件がまったく曖昧な共謀罪を成立させようとしている。しかし、現在の実務では、非常に広い範囲で「共謀共同正犯」が認められている。銃刀法所持に関する事件では、いつ、どのような共謀かすら明らかでなくても、かなり強引な認定で「共謀があったと認められる」として有罪にしている。
日弁連は、共謀罪について反対である現在の実務をみれば、わざわざ共謀罪で処罰しなくてはならないような事件というのは考えにくく、どこまで意味のある議論かという疑問はある。

共謀罪は、何らかの共謀は必要とされる点で一定の制限はある。しかし、幇助については、さらに絶望的な事態になりかねない。正犯者とされる人物との共謀が無くても、誰がどの様な実行行為をするかすら分からなくても、中立的な技術の提供であっても幇助とされるかのような主張をする人がいるからである。
もちろん、そのようなことは決して許されてはならない。

本件は終盤にさしかかっている。そんなときだからこそ、事件の本質に立ち返る必要があるのだと感じた一日であった。

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