記者会見に思うこと
重大事件の場合、まず、マスコミから「記者会見しろ」と言われる。
しかし、記者会見をしたところで、警察の代理人みたいな質問を浴びるだけで、こちらの言ったことが記事になることはまれである。
弁護人は、あくまでも被疑者を弁護することが仕事である。裁判に備えるのが仕事である。マスコミに記者会見をしたからと言って情状面で考慮される事は考えにくい。(どこかのテレビ局の記者は、記者会見したら執行猶予になるとでまかせを言って取材要請をしているみたいであるが…)
尋問に獲得目標があるように、記者会見にも目標を設定しなくてはならないのである。
おそらく、家族へ取材させないことへの代償に弁護士が記者会見をすると言うことになっているのであろう。
畠山容疑者が彩香さんの殺害も認める供述を始めたとされることについて、「本人が『今はまだ(公表を)待ってほしい』と言っている。その理由も言えない」と述べ、コメントを一切しなかった。
執拗に食い下がる記者とのやりとりはは何となく目に浮かぶようである。ただ、この一言は、フリーのジャーナリストの特ダネ意欲を煽るような気がした。記者は、なにも、司法記者クラブだけではないのである。かといって、何も言わないと、司法記者クラブも我慢しない。
とにもかくにも、弁護士のマスコミ対応は大変である。頑張っていただきたい。
| 固定リンク
| トラックバック (0)