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2006年9月9日

2006/09/09

「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する研究会最終報告書」

「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する研究会最終報告書」が公表されていた。

私も、パブリックコメントを書いたのであるが、最終報告書に対する意見と、これに対する総務省の見解が記載されている。

ちなみに私の意見
本パブリックコメントにより、侵害情報に対する問題を研究されたことについては評価する。しかし、発信者情報開示制度については、特定電気通信役務提供者に対象が限られている、掲示板の管理者やプロバイダの免責規定が存在しない、発信者情報開示仮処分については非常に手続が難しいなどの問題がある。手続的に費用と時
間が掛かるなど制度自体があまりに不便であり改善されたい。(意見要旨)

要するに、①インターネットでの権利侵害は掲示板だけではないよ。②権利侵害が「明白」であることが確実という場合は難しいのでプロバイダも開示できないでしょ。③発信者情報開示仮処分がどれだけ使いにくいかすこしくらい考えてよ。ということである。

回答
プロバイダ責任制限法は、電子掲示板等の不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信において、他人の権利を侵害する情報の流通の問題が顕在化していることから制定されたものであり、本研究会においても電子掲示板の管理者等による措置を支援する方策等について検討を行っております。
発信者情報はプライバシー及び表現の自由等と深く結びついた情報であり、また要件判断を誤って開示した場合
は、原状回復を図ることは性質上不可能であることから、発信者のプライバシー及び表現の自由等の利益と、被害者の権利回復を図る必要性との調和を図るべく、権利侵害の明白性が要件として定められており、この要件を満たさない場合に開示を認めることは、こうした立法の趣旨等から不適当と考えます。
また、仮処分制度に関するご指摘は、発信者情報開示のみならず、仮処分制度全般の問題であり、研究会における検討の対象外となっております。


①このブログの時代に何をいっとるのやら…。電子掲示板の管理者等による措置を支援する方策だけ論じるのであれば、「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する研究会」というのは名前が間違いと思うのであるが…。

②客観的に要件を満たすかという問題と要件を満たすことが相当であると誤信した場合に免責するかという問題は別の話なのであるが…。誰が見ても分かるようにコメントを書いたのであるが…。

③仮処分の問題を検討せずに、仮処分の活用などと言うこと自体が問題と思うのであるが…。

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日本の著作権法は鹿鳴館なのだと

P2P today ダブルスラッシュさん経由で知った。

【談話室たけくま】日本の著作権は「鹿鳴館」である

興味深く読ませていただいた。

竹熊氏「今ある法律に問題があるんだったら、新しい法律をつくってという話になると、今度は弁護士さんに聞いても分かりませんしね。」

痛いところである。意見は機会があれば述べるようにはしているのだが…。

著作権の法律が、建て増し温泉旅館型になった理由
白田氏 「私はそうは考えないですけど、「今の法律はおかしいから、もう壊してつくり直しちゃえ」なんていうことは、法律学の負けを認めることになる。現行法がおかしいからといって、まるっきり作り直すということであれば、じゃあ、改正前の法律に基づいて裁かれた人たちへの正義はどうなるか、という疑問も生まれてくる。」

社会学者のお方のご意見ではあるが、なかなか手厳しい。ただ、私の知っている範囲で言うと、著作権法が温泉旅館であるということは、著作権法学者の方は例外なく意識していて、それを前提にどうすれば良いかを考えている。

知る範囲で一番絶望的なのは刑法である。どうも殺人と毒とかピストルとかの事例でしか話ができない人が多い。
しかし、日本では業務上過失の事案が大多数である。  覚醒剤事案は日本ではものすごく多い。

これらの問題は、刑法的にも難しい問題がいっぱいあるが、あまり論じられていない。幇助や著作権法違反に至っては皆無である。これは残念である。

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