実名の価値
週刊誌が興味本位で目線だけを隠した写真を掲載したので知っている人も多いかも知れない。
まず、Winnyで漏洩したら「ウィニー被害」とか言うくせに、今回はだんまりかよとぼやいておく。
興味を引かれたのは、被害者がmixiで実名を登録していた女性であったということである。mixiから本人を割り当てて、その女性が加入したコミュニティで写真を公開したお馬鹿さんがいたようである。mixiはそういえば実名での登録を奨励していたような…。
mixiでは、スーパーお馬鹿さんが、お馬鹿さんの意思を継いで、匿名でその写真に女性の実名や経歴を記載した写真を公開している。他方で、実名での登録を奨励したとして、mixiの代表者を批判するコメントを書き込みした者も多数いたようである。
今回の問題の一つは、例え紹介制であっても人数が増えるとお馬鹿さんが存在するということである。お互いに紹介しあっているような掲示板もあって匿名での加入が可能である。mixiも転換期を迎えたのだと思う。
もう一つの問題は、匿名性には両側面があることが明らかになったことである。匿名というのはお馬鹿さんから攻撃されないものであるし、他方で、お馬鹿さんが身を守る術にもなるのである。
完全に匿名性を排除すれば良いという考えもあるのかも知れないが、それは現在のところ不可能である。ネットは世界中に開かれているし、本人確認を前提としている携帯電話や銀行口座でも飛ばしが多く行われている。そんな中で匿名性を排除すれば、今の北朝鮮情勢のようなものである。
他方、匿名とすれば良いわけでもない。実際の世界が実名をベースとしている以上、実名を使っている人がネットであらぬ攻撃を甘受することを強いる事になる。
いずれにせよ、妥当な結論はとても難しい。しかし、ネットでの自由と被害者救済とそれに対する関係者のあり方は、みんなが真剣に考えるべきではないだろうか。ネット上の誹謗中傷で自殺未遂をする者までいるにもかかわらず、現在の議論は到底建設的なものとは言い難い。
某検察官は、正当な使い方であれば匿名性は要らないと曰われた。組織としてそう考えているから情報漏洩事件の多くで警察情報とわかったのであろうか?今回の件はそのような考えと無関係なのだろうか?悩みはつきない。
私は、このブログを実名で開設している。実名ゆえの信用性があるからである。これからも作り手の顔の見える芋文章を耕作するつもりである…。写真が実際より痩せているくらいは許していただきたい。
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