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2007年1月14日

2007/01/14

あまりに反響を生んだドメイン差し押さえ

ネタで書いたドメイン差し押さえが異常な反響を生んで、読者からメールが送られてくるまでにもなった。ほとんどの方からのメールは嬉しいものであるが、頭のおかしな人からも来るのはかなり面倒である。

さて、興味をもった人に対して、ちょっと踏み込んで書いてみよう。

そもそもドメインというのが財産になるかは問題である。なるとすれば、民事執行法上のその他の財産権であろう。

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(その他の財産権に対する強制執行)
第百六十七条  不動産、船舶、動産及び債権以外の財産権(以下この条において「その他の財産権」という。)に対する強制執行については、特別の定めがあるもののほか、債権執行の例による。
2  その他の財産権で権利の移転について登記等を要するものは、強制執行の管轄については、その登記等の地にあるものとする。
3  その他の財産権で第三債務者又はこれに準ずる者がないものに対する差押えの効力は、差押命令が債務者に送達された時に生ずる。
4  その他の財産権で権利の移転について登記等を要するものについて差押えの登記等が差押命令の送達前にされた場合には、差押えの効力は、差押えの登記等がされた時に生ずる。ただし、その他の財産権で権利の処分の制限について登記等をしなければその効力が生じないものに対する差押えの効力は、差押えの登記等が差押命令の送達後にされた場合においても、差押えの登記等がされた時に生ずる。
5  第四十八条、第五十四条及び第八十二条の規定は、権利の移転について登記等を要するその他の財産権の強制執行に関する登記等について準用する。
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第2項との関係で、
ドメインは権利の移転について登記等を要するものに該当する可能性が高い。
登録しないとドメインの使いようが無いからである(断言は出来ないが)。

で、仮に登録がいるとすると、この場合管轄裁判所は、登録地になる。
ドメインの登録地がどこかはとても難しい。個人的にはレジストラの住所地になるのだろうが、これもはっきりしない。

海外のレジストラの住所地が管轄裁判所となった場合は、日本の裁判所には管轄がなく、差し押さえは不適法となる。

次に第3項との関係で、本件は第三債務者等がいる場合になるのであろうか?レジストラは第三債務者だろうか?私の感覚ではレジストラの書き換えは義務ではないような気がするので、レジストラは第三債務者ではないような気がする。しかし、仮に第三債務者とすると、送達をしなくてはならない。海外に送達するには、一般的には民事訴訟手続に関する条約民事又は商事に関する裁判上及び裁判外の文書の外国における送達及び告知に関する条約に基づき行われるが、二国間で条約や協定を決めてそれに基づく場合がある。アメリカとの間がどうだったかは、所詮一弁護士の聞きかじりなのではっきりしない。このあたりは町村先生の領域であろう。

もし、私が差し押さえの申し立てをしたとすれば、裁判所はこの点の説明をかなり詳細に求めてくると思われる。おそらく、国内を登録地とすることは説得出来ないような気がする。執行は、裁判所を説得しないとなにもできないのである。

ドメイン紛争については、
参考統一ドメイン名紛争処理方針というものもあるので参照されたい。

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