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2007年2月19日

2007/02/19

しらないにも程がある。

「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」とする民法772条の規定通り、離婚5カ月後に生まれた男児を「前夫の子」として出生を届け出た中国籍の女性(28)が、大阪地検から虚偽を届けたとして公正証書原本不実記載・同行使罪で起訴されていたことが分かった。

次席検事の話では「法的な運用を理解していなかった。女性に対して申し訳ない。」と言い訳しているということであるが、知らなかったのは運用ではない。法律そのものを知らなかったのである。

推測ではあるが、出生届をしないと児童手当がもらえない状況で、しかも、役所は離婚後300日以内に子供が生まれた場合ということで、前の夫でないと基本的には出生届けを受理しないということになったのではないか?それで、起訴されたらどえらい迷惑な話である。

さらに言うと、この問題は、うっかり間違えてすみません以上の問題がある。

取り調べの間、この女性は一生懸命自分の主張を言っていたにもかかわらず、警察も検察もなんら聞く耳を持っていなかったということである。ちょっと調べればわかることにも関わらず。こんなあり得ない事件でも自白調書がある場合もあるから油断できない。

これが、日本の捜査の現状である。

かつて、法廷で、相続債務の請求事件で、相続放棄の申述が家裁に受理されたとだけ主張していた弁護士がいた。

ちなみに、相続放棄は家裁に申述書を提出しなくては有効ではないのであるが、申述書を受理されただけでは、誰に対しても相続放棄を主張できる訳ではない。

その弁護士「いや、不勉強で」を繰り返していたが、それを見て、私は、「不勉強にも程がある!」と思ったものであるが、今回の事件はそれ以上である。

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まねきTV

フジテレビジョンなど民放キー局5社とNHKは、「まねきTV」の名称でインターネットによるテレビ番組の転送事業を手がける永野商店(東京・文京、永野周平社長)を相手取り、サービス停止を求める民事訴訟を3月にも東京地裁に起こす方針を固めた。

らしい。

この件に関して、小倉先生が意見を出されているが、表現はともかく、この訴訟が無粋な訴訟であるという認識については、私と小倉先生のご意見は(めずらしく?)一致しているようである。

著作権法というのは、法律で創作者に一定の範囲のインセンティブを与えて、他方で利用も明記して文化の発展を目指す法律である。著作権法では、どうやって利用するかということが、どうやって保護するかと同等、いや、それ以上に大切なのである。芸術は、公開され、賞賛されることで命を得るからである。

それにも関わらず、一般の人は、コンテンツ業界の権益保護を追求するための法律だと思っているのではないだろうか。

最近になって、「著作権を過剰に保護する=技術的開発に困難を要求する。」というのはようやく認識されてきた。しかし、

「著作権を過剰に保護する=消費者に犠牲を強いる。」ということは、あまり注目されていない。フランスではCCCDに対して消費者運動が起こったように、この手の問題は消費者問題でもある。ただ、誰もこの分野に関して意見を言っていないのである。

日本であらゆる訴訟が起こった後、残ったのが消費者が一人もいない荒野というのだけはならないように願っている。

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