しらないにも程がある。
次席検事の話では「法的な運用を理解していなかった。女性に対して申し訳ない。」と言い訳しているということであるが、知らなかったのは運用ではない。法律そのものを知らなかったのである。
推測ではあるが、出生届をしないと児童手当がもらえない状況で、しかも、役所は離婚後300日以内に子供が生まれた場合ということで、前の夫でないと基本的には出生届けを受理しないということになったのではないか?それで、起訴されたらどえらい迷惑な話である。
さらに言うと、この問題は、うっかり間違えてすみません以上の問題がある。
取り調べの間、この女性は一生懸命自分の主張を言っていたにもかかわらず、警察も検察もなんら聞く耳を持っていなかったということである。ちょっと調べればわかることにも関わらず。こんなあり得ない事件でも自白調書がある場合もあるから油断できない。
これが、日本の捜査の現状である。
かつて、法廷で、相続債務の請求事件で、相続放棄の申述が家裁に受理されたとだけ主張していた弁護士がいた。
ちなみに、相続放棄は家裁に申述書を提出しなくては有効ではないのであるが、申述書を受理されただけでは、誰に対しても相続放棄を主張できる訳ではない。
その弁護士「いや、不勉強で」を繰り返していたが、それを見て、私は、「不勉強にも程がある!」と思ったものであるが、今回の事件はそれ以上である。
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