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2007年4月3日

2007/04/03

ひさびさに

ひさびさにアターニーアットローを更新した。

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電子商取引及び情報財取引等に係る準則

ついに出たようである。

名前まで変わっちゃったようである。

この件、改正案の時点でパブリックコメントを出していたのであるが、どうなっているであろうか確認した。

私のパブリックコメントの要旨は以下のとおりである。

1 ワンクリック請求について

  ワンクリック請求の多くの実態は、正当なサービスの提供を伴わない。ワンクリック詐欺と言うべきものであるので、詐欺取消しの可能性を書いて欲しい。

…書き加えられていた。よかったよかった。

2 なりすましについて

  カード会社に対して、なりすましの場合に責任を負う場合として、(なりすまされた本人に責任がある場合)クレジットカード以外に決済用に付与され、本人しか知り得ないID・パスワードなどが使用された場合をあげているが、辞書攻撃などを使えば知り得ないID・パスワードなども冒用されたりする場合があるので、本人にID・パスワードの冒用に帰責性がない場合まで、責任を認めるのは酷である。

…変わってない。残念。

3 P2P型ファイル共有について

本準則はP2Pファイル共有ソフトの項で、純粋型P2Pについて「ユーザーの侵害行為を意図的に誘引・奨励する一方で、ユーザーの侵害行為をフィルタリング技術によって規制しようともせず、広告収入といった経済的利益を得ていること等を理由に、P2Pファイル交換ソフトウェアの提供者に侵害について一定の責任を問うケースも出てきている(米最高裁2005年6月27日判決(Metro-Goldwyn-Mayer Studios, Inc. v. Grokster, Ltd., 545 U.S. 913(2005).) 、豪連邦裁判所2005年9月5日判決(Universal Music Australia Pty Ltd. v. Sharman License Holdings Ltd., [2005] FCA 1242.) )。」と説明している。

  しかしながら、アメリカのMGM vs Groksterは、著作権侵害を奨励する意図の有無だけで判断した事案ではない。同判決の脚注を見れば同判決はソニー事件判決を前提にしていることが解る。ソニー事件では「ビデオテープレコーダーに著作権の成立している映画をコピーすることができる能力があるとはいっても、もしもその製品が正当で害のない目的に広く使用されていれば、それによってこの装置の製造者を寄与侵害者とすることはできない。この正当な目的というのは、単に「実質的に非侵害的な使用」をすることができるという程度のもので足りる。としているのである。

…変わってなかった。脚注までちゃんと読んで欲しいところである。

4 著作権法の間接関与者の責任について

いわゆる・スナック魅留来事件(大阪高裁平成9年2月27日判決)を引用して、著作権侵害を助長する行為は、著作権侵害の幇助行為として、民法719条に基づき共同不法行為責任を負う可能性があるであるとされているが、直接の侵害者となるか、幇助者となるか、それとも別の構成になるかは大きな問題で、クラブキャッツアイ事件 最高裁昭和63年3月15日判決、最高裁ナイトパブG7事件最高裁平成13年3月2日判決があるが、明確に示されておらず将来の解釈にゆだねられている。

 要するに、最高裁判決があるのに、なんでこんな下級審判決を出してきたのであろうか?ということである。しかも、幇助となるかどうかはっきりしないのに、幇助となると説明するのはかなり誤解を招くのでないか。

…変わってなかった。。なんで、そこまでして幇助という文言を使いたがるのであろうか?不明である。

正直なところ、同準則は前から理論面についてつめが甘いという印象を受けていたのが、徐々に直ってきたという経緯もある。今回も今後の改正に期待したい。プロバイダ責任制限法の発信者情報開示ガイドラインのときよりは、まだましかなとは思っている。そちらについては、またの機会にしたいとおもう。

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