児童ポルノとは
児童ポルノ禁止法の修正をめぐって、
児童ポルノ規制で自公と民主が修正協議のようである。
児童ポルノ禁止法というのは、議員立法という経緯か、当初から処罰対象が曖昧であった。
そもそもは、児童の保護を目的とした法律である。
私自身は、児童ポルノ、特に児童買春は処罰すべきと思う。大人として分別ができるようになるまではパターナリズムは必要である。
江戸前煮穴子の稚魚をノレソレポン酢にして食べるのはいかんのである。
ただ、児童ポルノ禁止法は、最近は、児童保護そっちのけである。
しかも、ネットがらみの無理な法解釈があいまって、何となく変な性欲処罰法となっているような実感である。
そのことの是非はともかく、児童ポルノを傘にした警察の利権拡大や議員のポイント稼ぎは許されない。
ところで、この法律、自民党の改正案は
第二 児童ポルノ所持等の禁止等
一 児童ポルノ所持等の禁止
何人も、みだりに、児童ポルノを所持し、又はこれに係る電磁的記録を保管してはならないものとすること。(第六条の二関係)
二 自己の性的好奇心を満たす目的での児童ポルノ所持等についての罰則
1 自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者は、一年以下 の懲役又は百万円以下の罰金に処するものとすること。同様の目的で、これに係る電磁的記録を保管した者も、同様とすること。(新第七条第一項関係)
2 1に係る国民の国外犯は、これを処罰するものとすること。(第十条関係)
がポイントである。
しかも、さらっと
1 政府は、児童ポルノに類する漫画等(漫画、アニメ、CG、擬似児童ポルノ等をいう。)と児童の権利を侵害する行為との関連性に関する調査研究を推進するとともに、インターネットによる児童ポルノに係る情報の閲覧の制限に関する技術の開発の促進について十分な配慮をするものとすること。(附則第二条第一項関係)
他方で、民主党の改正案は
第一 「児童ポルノ」の名称の改正及び定義の明確化
一 「児童ポルノ」の名称の改正(題名、第二条第三項等関係)
本法が風俗犯に関する法律ではなく、あくまでも児童に対する性的搾取及び性的虐待に係る行為等の処罰に関する法律であることを明確にするため、その対象である「児童ポルノ」の名称を「児童性行為等姿態描写物」に改めること。
二 児童性行為等姿態描写物(児童ポルノ)の定義の明確化(第二条第三項第二号及び第三号関係)
児童性行為等姿態描写物の定義を明確にするため、第二号を「殊更に他人が児童の性器等を触り、若しくは殊更に児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態又は殊更に児童の性器等が露出され、若しくは強調されている児童の姿態」との客観的な要件に改めるとともに、第三号を削除すること。第二 児童性行為等姿態描写物(児童ポルノ)等取得罪の新設等
一 児童性行為等姿態描写物(児童ポルノ)等取得罪の新設(新第七条第一項及び第十条関係)
1 みだりに、児童性行為等姿態描写物を有償で又は反復して取得した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処するものとすること。みだりに、これに係る電磁的記録等を有償で又は反復して取得した者も、同様とすること。
となっている。
なかなか妥協点は難しそうである。
ただ、疑似児童ポルノの処罰が立法化されて、人が書いた漫画の人物の設定年齢を争うような、むなしい弁護というのは勘弁してもらいたいところである。
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