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2009年8月19日

2009/08/19

教育の現場

弁護士の多くは、判例時報か判例タイムスなどの法律雑誌を読んでいることが多い。

私のように週刊アスキーを真面目に見ている者は少ない。IT弁護士は大変なのである。

ホントはもう少し技術よりのものにしたいのであるが、オススメがあったら教えていただきたい。

ところで、判例タイムスは、デジタルデータで閲覧できるので便利である。しかし、テキストデータは取得できないので、使い勝手は悪い。

その判例タイムスを見ると、4月28日に、体罰か教育かで最高裁判決が出ている。

判決

前記事実関係によれば,被上告人は,休み時間に,だだをこねる他の児童をなだめていたAの背中に覆いかぶさるようにしてその肩をもむなどしていたが,通り掛かった女子数人を他の男子と共に蹴るという悪ふざけをした上,これを注意して職員室に向かおうとしたAのでん部付近を2回にわたって蹴って逃げ出した。

そこで,Aは,被上告人を追い掛けて捕まえ,その胸元を右手でつかんで壁に押し当て,大声で「もう,すんなよ。」と叱った(本件行為)というのである。

そうすると,Aの本件行為は,児童の身体に対する有形力の行使ではあるが,他人を蹴るという被上告人の一連の悪ふざけについて,これからはそのような悪ふざけをしないように被上告人を指導するために行われたものであり,悪ふざけの罰として被上告人に肉体的苦痛を与えるために行われたものではないことが明らかである。

Aは,自分自身も被上告人による悪ふざけの対象となったことに立腹して本件行為を行っており,本件行為にやや穏当を欠くところがなかったとはいえないとしても,本件行為は,その目的,態様,継続時間等から判断して,教員が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱するものではなく,学校教育法11条ただし書にいう体罰に該当するものではないというべきである。

したがって,Aのした本件行為に違法性は認められない。

この程度と言ったら反感を持つ人もいるであろうが、先生を足蹴にして逃げる子供に対しては厳しい態度で接する必要があり、私には教育として不当とは思えなかった。

しかも、驚いたことに、これが高裁では損害賠償が認められていたのである。裁判官が自ら教鞭をとったことがないのであろうか?教育の現場にはそのような裁量すらないのであろうか?教師も人間だからこそ教育できるのである。

さらに、驚いたのは

被上告人の母親は,長期にわたって,本件小学校の関係者等に対し,Aの本件行為について極めて激しい抗議行動を続けた。

という認定である。判決書きに記載される程であるので、その程度は想像に難くない。私は何となく自分が旧人類になった気分である。

ということで、法律雑誌はいろんな見方があるのである。一度どうぞ。

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