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2009年9月1日

2009/09/01

必要的没収

酒井法子氏が起訴されたらしい。

記事

そりゃ当然だ。と思うのであるが、

こんな記事もあったりしたのである。

しかし今回は微量で、薬物事件を多く手掛ける弁護士は「通常なら起訴猶予になるケース」と指摘。しかも6日間行方不明だった酒井容疑者からは尿検査で覚せい剤反応は出ていない。

私としては、その薬物事件を多く手がける弁護士とやらにお目にかかりたいところである。

それに対して、こんな記事を見つけた。

検事時代に『麻薬係り』をやったことがあるという大澤弁護士はこれに次のような反論を。

「1回の平均使用量0.03グラムは素人が強い刺激を求めるのに必要な量。だからといって(酒井容疑者の自宅から見つかった0.008グラムが)覚せい剤でなくなるわけではない。不起訴なんてとんでもない」

これが普通の感覚である。

さて、そう考えるの一つの理由に、覚醒剤取締法に必要的没収が規定されていることもある。

第四十一条の二  覚せい剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、十年以下の懲役に処する。

第四十一条の八  第四十一条から前条までの罪に係る覚せい剤又は覚せい剤原料で、犯人が所有し、又は所持するものは、没収する。ただし、犯人以外の所有に係るときは、没収しないことができる。

つまり、基本的に犯人が所持している覚醒剤は微量であっても没収しなければならない。

そして、没収は付加形であり、それだけに刑を科すことはできない。

刑法 (刑の種類)

第9条 死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
というわけで、覚せい剤の所持が認定できて、本人が自分のものと認めていた場合は、普通は起訴して、没収しなければならない。
不起訴のなかでも起訴猶予を選びながら、これらの規定の問題を回避する方法があるのかは私は知らない。これは落合先生に聞いて欲しいところである。

ところで、よく混同して論じられがちな所持と使用であるが、法律の規定の仕方はちょっと違って、それに伴って起訴状の公訴事実の記載方法もちょっと違ったりする。

所持の条文は上記のとおりであり、起訴状には、「被告人は、みだりに…所持し」というような記載になる。

これに対する使用の規定はこんな感じである。

第四十一条の三  次の各号の一に該当する者は、十年以下の懲役に処する。

 第十九条(使用の禁止)の規定に違反した者
第十九条  左の各号に掲げる場合の外は、何人も、覚せい剤を使用してはならない。
 覚せい剤製造業者が製造のため使用する場合
 覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者が施用する場合
 覚せい剤研究者が研究のため使用する場合
 覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合
 法令に基いてする行為につき使用する場合
使用の場合は、「被告人は、法定の除外事由が無いにもかかわらず…」という記載になる。

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