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2012年7月5日

2012/07/05

三月のライオン

硬派なネタが続いたので。

何度か書評で見たことがあった漫画である。




ストーリーは、傷ついた、高校生プロ棋士と、その周辺の人々が、傷を舐めあいながら、前に進んでいくという。まぁ、そういっちゃそういう話である。

史上5人目の中学生プロ棋士や家庭的で愛情深くて綺麗でナイスバディな近所のお姉さんが、地味に生きていけているということ自体、チト反則であるが、すこぶる面白かった。

プロ棋士が主人公だけに、ところどころで将棋の図面が有るのであるが、将棋マニアの私は、「これは、確か羽生VS藤井戦だったっけ?」とか、意外なところでニヤニヤしているのである。

そんな私のお気に入りキャラは、二階堂くんである。
29歳の若さで夭折した村山聖氏をモチーフにしているのであろう。

やっぱり、二階堂くんも若くして世を去るのかなぁ。それは寂しいなぁ。
せめて、漫画の世界では、タイトルを獲らせてあげて欲しいなぁ。
等と考えている。

仕事の合間に。

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被害届、大津署が受理拒否 大津中2自殺

という記事を見た。

大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=がマンションから飛び降り自殺した問題で、生徒が同級生から暴行を受けていた事実があるとして、 父親(46)が昨年末にかけ3回にわたり警察に被害届を提出しようとしたが、大津署から受理を拒否されていたことが4日、関係者への取材で分かった。

受理を拒否だと?ふざけるな!である。

ちなみに告訴・被害届に関しては、受理拒否は出来ない。

刑事訴訟法
第二百四十二条
 司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない。


第六十一条  警察官は、犯罪による被害の届出をする者があつたときは、その届出に係る事件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならない。

第六十三条  司法警察員たる警察官は、告訴、告発または自首をする者があつたときは、管轄区域内の事件であるかどうかを問わず、この節に定めるところにより、これを受理しなければならない。

(告訴事件および告発事件の捜査)

第六十七条  告訴または告発があつた事件については、特にすみやかに捜査を行うように努めるとともに、次に掲げる事項に注意しなければならない。

というわけで、受理の義務を定める規定はあっても、受理を拒否して良いという規定など無いので、受理は拒否できないのである。

しかも、この件、いじめを苦にしての自殺の案件である。肉親の心の痛みは計り知れないであろう。誠実に受理して、誠実に調べることを調べた上で、もし、罪にならないのなら罪にならないと処理すればいい。

それを、受理すらしない理由が、私には理解できない。

すこしは、人の痛みを理解した対応をしても良いのではないか?

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13歳少年がウイルス作成 京都府警、容疑で補導

という記事が来た。

早速京都府警のようである。

■「技術自慢」掲示板運営も

 府警によると、少年は昨年8月、パソコン画面に「強制終了してください」との表示を出し続けるウイルスを自宅のパソコンで作った疑いがある。

 府警の説明では、少年は昨年8月からハッキング技術を自慢し合うネット掲示板を運営していた。「掲示板を開いて、いろんな人にハッキング技術を教えてもらおうと思った」と話しているという。

だそうである。

この記事を前提にすると、彼は、別に、無断で他人のコンピュータにおいて実行させる目的で作成したのではないようである。

すると、非行事実が無いのではないか?

第百六十八条の二  正当な理由がないのに、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、次に掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録
 前号に掲げるもののほか、同号の不正な指令を記述した電磁的記録その他の記録
 正当な理由がないのに、前項第一号に掲げる電磁的記録を人の電子計算機における実行の用に供した者も、同項と同様とする。
 前項の罪の未遂は、罰する。

 

法務省のQ&A

Q4 コンピュータ・ウィルスの作成・提供罪が新設されると,ウィルス対策ソフトの開発等の正当な目的でウィルスを作成した場合や,ウィルスを発見した人がそれを研究機関に提供した場合,あるいは,プログラマーがバグを生じさせた場合まで処罰されることになりませんか。
 

A コンピュータ・ウィルスの作成・提供罪は,
① 正当な理由がないのに,
② 無断で他人のコンピュータにおいて実行させる目的で,
コンピュータ・ウィルスを作成,提供した場合に成立するものです。
 ウィルス対策ソフトの開発などの正当な目的でウィルスを作成す る場合には,そのウィルスを,自己のコンピュータにおいてのみ実行する目的であるか,あるいは,他人のコンピュータでその同意を得て実行する目的であるの が通常であると考えられますが,それらの場合には,①と②の要件をいずれも満たしませんので,この罪は成立しません。
 また,ウィルスを発見した人が,ウィルスの研究機関やウィルス 対策ソフトの製作会社に対し,ウィルスの研究やウィルス対策ソフトの更新に役立ててもらう目的で,そのウィルスを提供した場合についても,①と②の要件を いずれも満たしませんので,やはりこの罪は成立しません。
 さらに,この罪は故意犯ですので,プログラミングの過程で誤ってバグを発生させても,犯罪は成立しません。

なのである。

この事件は、正当な目的、実行の用に供する目的にかかわる問題である。付添人になった方は、この辺をちゃんと弁護して欲しいとおもう。

そもそも、記事の話を前提にする限り、技術自慢の将来ある少年を、むりやりに非行少年にしようとするセンスは理解しがたい。

ちなみに、この件では、取得した者を取得罪で立件されているようである。

また同取得の疑いで東京都東大和市清水町、建設作業員柴崎巧盟容疑者(23)を逮捕した。

ウイルスの罪には、取得罪が規定されている。

第百六十八条の三  正当な理由がないのに、前条第一項の目的で、同項各号に掲げる電磁的記録その他の記録を取得し、又は保管した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

この場合も、正当な理由、目的が問題になるが、実際のところどうなのかは分からない。
ただ、弁護人になった人はしっかり弁護してもらいたいと願っている。

「京都府警がある限り、条文上問題だが、運用面でカバーということはあり得ない」ということを、この事件で再確認できた気がする。

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