「ネットの自由」vs.著作権
ネットの自由と著作権に関連して微妙な立場を採り続ける福井健策弁護士が、微妙な立ち位置から書かれている本である。
この本は、短いながら、近時の問題が良くまとまっている。
ただ、大先輩であることを無視して敢えて言うと、気になったのが一点ある。
福井先生は、JASRACの使用料徴収額は横ばいなので、音楽産業は縮小していないという意見に対して、これは必ずしも正確な議論ではないとして、JASRACの使用料徴収額が2007年から漸減傾向にあることを指摘して、ネット・デジタル化の影響を示唆している。
ただ、マーケ自体の推移を考えずに、売上推移だけ考えても必ずしも正確な議論ではない。
というわけで、ジャスラックの徴収額推移と日本の名目GDP推移を並べてみた。単位が年度だったり年だったり、資料としてかなり強引なのはご愛敬である。
これを見て2007年からの漸減をどう考えるか。それは各人の自由である。
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