政府、市販薬ネット販売規制へ薬事法改正
という記事を見た。
これは、薬事法施行規則による販売規制が、薬事法の委任の範囲を超え無効とした、裁判所の判断を受けてのものである。
薬のネット販売について「安全優先の観点から安易な規制緩和は行わない」と明記していることから、最高裁判決を尊重しつつも規制を続ける方向で一致した。
しかし、ネット販売を規制しなければならないような、薬品の安全性の問題は生じていない。
もっとも、正直、この動きはあまりにも予想されていたことである。
これにあるように、薬品販売業界では、ネット販売禁止への圧力が強い。
某団体の声明なんてのを見ると、結構寒々とする。
今回の規制は、そういう業界の為の政権与党による支援者の為の業界規制と見るのが自然であろう。
さらに、いただけないのが、立法過程である。
ただ、内閣が行う法改正には内閣法制局での審査などに3カ月程度かかるため「国民の安全確保が後手に回る」(同省幹部)と判断。こうした手続きが不要で迅速にできる議員立法による改正を目指 すことにした。
なんとなく、デジャブを見ているような気がする。彼らは、著作権法改悪で、議員立法に味をしめたようである。
昭和50年の薬事法距離制限規定違憲判決のときのような矜持を、今のKY最高裁は持ち合わせているのだろうか。
まったく・・・
国民の安全確保だのといったごたいそうな語句に、私は美や誠実さを感じることができない。 そんな台詞を恥ずかしげもなく言いたてる連中にかぎって、安全な場所でぬくぬくと安楽な生活を送っているのは、どういうわけだろう。
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