スタブプレイ
女性に暴行しようとして、ナイフで脅して、エッチなことをしていたら、ナイフを奪われて刺されて死んだという事件があるらしい。
なんちゅうか、かつて国際的に批判を受けたレイプレイの実写版みたいな話である。
で、この問題、一般的には正当防衛じゃね?と思うかもしれないが、正当防衛はなかなかくせ者なのである。
2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
1項が正当防衛、2項が過剰防衛である。
実務的には、裁判所は、各要件をかなり厳格に考えており、なかなか成立しないのである。
やむを得ずにというのは、法益の均衡、手段の相当性、緊急性等を総合して考えるといわれている。KYな裁判官に当たれば、命まで奪うのは法益の均衡がとか、ナイフでまず脅すべきだったとか、安全なところを刺すべきだったとか言いだして来かねないのである。
防衛の程度を越えた場合であっても、情状によっては、刑の減免はある。
しかし、あくまでも情状によってはである。そのためには、罪が認められることを前提に情状立証をせねばならない。
私はこの事件で、女性が、ナイフで性的暴行しようとした卑劣漢に対して「申し訳なかったと思います」とか言うのを聞きたくない。
検察の判断が重要でアル。
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