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2013年12月31日

2013/12/31

トガニ

トガニという映画が、少し前に韓国であったそうである。

今更ではあるが、まったく、前提知識なしに、たまたま日本で放送されたのを見た。

コーヒープリンスの男前の彼の軽い話?とあなどっていた。

甘かった。

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トガニは実際の事件を素材に、とある聴覚障害者学校での日常的な教師らによる性的虐待とそれに対する裁判を通じて、教育や司法の腐敗や社会の理不尽さを描いたものである。

韓国語の手話は日本語とは全然違って、何を言っているのかさっぱり解らなかったが、見入ってしまった。

そして、日本であった小さな事件を思い出した。

当時、脊髄性筋萎縮症だった被害者が、往診の主治医に体を触られるなどの暴行をくり返しうけた。彼女は、誰にも相談できずに、最終的に、多量の睡眠薬を飲んで自殺を図ったことから事実が発覚したという事件である。

その後、彼女は、医師に対して損害賠償を求めた。

裁判では、医師はわいせつ行為を治療行為と強弁し、後にそれが無理と悟ったのだろう、今度は、すべてが彼女の虚言であると、わいせつ行為自体を否認し始めた。

それでも、この事件、最終的に、彼女の勝訴が確定したのであるが、そのあたりの経緯は、日弁連の意見書の18ページあたりを見ていただきたい。

「大阪高裁では,和解の席上で裁判官が「合意または合意の錯誤」ということも考えられるなどと,医師側が主張していないことを言って和解をするよう勧めた。」

このような非常識な裁判官は、他の国の話では無い。日本の高等裁判所の話なのである。

トガニは、この映画が社会に大きな影響を与え、再調査の結果、行政室長が懲役8年の罪になったようである。また、13歳未満の児童への性暴力犯罪の処罰に関する改正案”トガニ法”が制定されたそうである。

しかし、日本の彼女には、そのようなドラスティックなことは起こらなかった。

彼女は、2008年7月21日に、亡くなった。

ただ、彼女は、亡くなる前に、この世に一冊の本を残している。

そこには、ハンディキャップがあっても懸命に生きてきたことが等身大で書かれてる。


ただ、彼女は、当時、修習生だった1人の弁護士に少なからぬ影響を与えた。

”弱者の為に闘える人間でありたい”

弁護団会議の日に、私が見たのは、裁判官のセカンドレイプのような発言を伝え聞いた彼女の涙であった。

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