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2015年6月11日

2015/06/11

真っ暗営業

近時、クラブの「ママ」の枕営業について、社長の妻からの慰謝料請求を否定した判決が、判例雑誌に掲載された。

東京地判平成26年4月14日判タ1411号312頁(2015年)である。
始関正光裁判官の判決である。読んでみた。

骨子はだいたい以下のとおりである。

クラブのママやホステスに、顧客の要求に応じて性交渉をする、いわゆる枕営業を行う者もいることは公知の事実であるということを前提に、

①ソープランドに勤務する女性と対価を得て性交渉をしても、性欲処理に商売として応じたにすぎないから婚姻共同生活の平和を害しない。

②クラブのママの枕営業も、売春婦の性欲処理と同様である。

③よって枕営業は婚姻生活の平和を害しない。

この判決、法的三段論法を踏んでいて、理路整然と途を誤った感がたっぷりである。

これに対してあえて団鬼六の「花と蛇」的に突っ込めば

「あんたのお道具、あたいのとなにがちがうってのさ」

である。どんな職業であっても不貞行為は不貞行為なのはずである。

ちなみに、そういうお店にめったに行かない私にとって、枕営業など都市伝説であるし、クラブのママと風俗嬢も一緒というのは、世の中のホステスに対する蔑視と言われかねないし、ソープ嬢と性交渉しただけだってことで、平穏を害されない嫁などおらん。であるので、いろいろツッコミ何処満載である。

この狂気に満ちた判決に対して、原告の心が折れたのであろうか、控訴して正されることは無かったようである。じゃあ、この判決が先例として扱われるかというと、始関裁判官以外に同様の判決を出すことはないと思われるので、今後の参考となる要素はすくないと思われる。

世間では、裁判官はみんな公正中立な存在と思いがちであるが、実際は結構当たり外れがあるのである。

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