「忘れられる権利」認めた地裁判断 高裁が取り消し
過去に罰金刑を受けた男性が、当時の記事をグーグルに表示させないよう求めたことについて、東京高等裁判所は削除を命じた地裁の決定を取り消し、男性の申 し立てを退けました。地裁の決定は過去の出来事を知られたくない「忘れられる権利」を初めて認めたものとして注目されていましたが、高裁で判断が覆されま した。
なんだか、マスコミの人は忘れられる権利が大好きで、EUは忘れられる権利が認められるが、日本は無いので、日本は遅れている的な話にしたがる。
しかし、日本では、人格権侵害を理由とする削除が広く認められているし、EUも対立利益を無視して何でも消せるわけで無い
というわけで、重要なのは名前では無い。
東京高裁も、「実体はプライバシー権などに基づく申し立てと変わらず、独立して判断する必要はない」としているらしいが、そのあたりは冷静な対応のようである。
東京高裁は、耳目を集める類の事件であること等から削除義務を認めなかったようであるが、こっちの方はかなり重要である。
また、東京高裁は、検索可能であることは、未だ、非公知性を失っていないのではないかという疑問を示しているようであるが、それを言いだせば、一度検索エンジンでヒットすれば永遠に実名報道OKになりかねない。
犯罪報道は、いつまで実名であることが許されるのか。
これは、結構難しい問題である。
この事件は、抗告許可申立する予定と聞いているが、最高裁の判断を見てみたいと思うのは私だけではなかろう。
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