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2017年5月10日

2017/05/10

共謀罪の共謀

共謀罪の成立を巡って、いろいろあるようである。

記事

 「共謀罪」の趣旨を含む組織的犯罪処罰法の改正案をめぐり、金田勝年法相は8日の衆院予算委員会で、「一般人は刑事告発をされても捜査の対象にならない」との見解を示した。「一般人は捜査の対象外」と強調する政府見解に合わせるあまり、捜査実務と矛盾した答弁を続ける金田氏に野党側は、「法務大臣の任にふさわしくない」と批判を強めている。

世の中に一般人という人はいない、だから捜査の対象にならないという趣旨であれば、間違ってはいない。

警察から捜査されない人を一般人と言うのだというのであれば、かなり強引な話ではあるが矛盾はしていない。

しかし、普通に生きていれば、捜査の対象にならないという趣旨であればそれは大嘘である。

今回の共謀罪は、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の改正によるものである。

で、この組織犯罪処罰法は、そもそも、暴力団・テロ組織などの反社会的団体や、会社・政治団体・宗教団体などに擬装した団体による組織的な犯罪に対応することを目的としたものであるが、条文はそうなっておらず、一般の人までが捜査の対象になるものであった。

第二条  この法律において「団体」とは、共同の目的を有する多数人の継続的結合体であって、その目的又は意思を実現する行為の全部又は一部が組織(指揮命令に基づき、あらかじめ定められた任務の分担に従って構成員が一体として行動する人の結合体をいう。以下同じ。)により反復して行われるものをいう。

そして、京都府警を中心に拡大運用が行われ、現在では一般の会社に対して、組織犯罪処罰法でガサをするようになっている。

裁判所は、ノーチェックである。

共謀罪は、ウイルス作成罪などと一緒に法案提出されていたが、2011年の通常国会に、共謀罪の部分を削除されたという経緯がある。

そして、共謀罪と同様に処罰の範囲が不明確と言われていたウイルス作成罪は、現在、京都府警を中心に恣意的な運用が行われ、今では、お巡りさんがけしからんと思うソフトウェア処罰罪となっている。

裁判所はノーチェックである。

この国の刑事司法は、一般の人が思っているよりもずっとアンフェアに溢れている。

今年になって木村公也元警部が、NECに就職したという記事を見た。
記事

この方、Winny事件の捜査を指揮し、高等裁判所から金子氏に違法な取調をしたと認定されたお方である。

未だに金子氏に対する謝罪の言葉は無い。

お巡りさんが、理不尽な事件でプログラマから人生の貴重な数年間を奪っても、P2Pという技術を日本から奪い去っても、目立ちさえすれば、ノンキャリ憧れの出世・天下りというのであれば、この国の刑事司法は中世のままである。

共謀罪は、大臣のデタラメな答弁とは裏腹に、出世欲に心を引かれた方々によって、お巡りさんがけしからんと思ってる人々処罰罪として運用されることは間違いない。

そして、裁判所は、ノーチェックである。

だから反対なのである。

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