秋田の弁護士刺殺、県も賠償責任
2010年11月4日に津谷先生が凶刃に倒れてから、もう、何回目かの冬である。
今年の秋田は少し雪が多いようである。
津谷先生は、私が日弁連の消費者問題対策委員会の副委員長だったときの、委員長である。
先生の訃報を聞いたときの、身体の血が凍るような思いは、今もときどき私を苦しくさせる。
今日、津谷先生の遺族が県らを相手取って損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決があった。
地裁判決を変更し、県と男に賠償責任を認める内容であった。
秋田地裁は、秋田県は凶悪事件の発生が少ないので失態をしても仕方ない等の理由で、損害賠償を退けた。
愚かな忖度判決である。
そういう緊急時のために、無駄飯食わせて訓練させてるのが警察のはずである。
今回、仙台高裁秋田支部が、一審のトンデモ判決を否定して、現場に駆けつけた警察官の失態を厳しく指摘し、県の責任を認めたことは、当然とはいえ、ホッとしている。
もちろん、実働代理人の皆さんの不断の努力にも敬意を表したい。
ただ、金が問題なのではない。
2010年11月4日に命を落としたのは、正義心に溢れ、後輩から尊敬されていた人であった。間違えて殺されたゴメンではすまされない。
日本中の警察が、この判決を切っ掛けに猛省し、二度とこのような悲劇が起こることのないように願っている。
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