10年
2013年7月6日に金子さんがこの世を去った。
今日で、ちょうど10年になる。
彼は、確かにこの世にいたのである。
映画や書籍で金子さんを知った人にも、すこしの時間だけ彼のことに想いを寄せてもらえれば幸いである。
実際の事件での情景や姿は、私の脳裏に映像の様に残っている。
初めて金子さんに会った五条警察の留置所での疲れたような顔も、逆転無罪になったときの笑顔も、亡き母を語るときの寂しそうな顔もである。
それは、映画にはなかった私だけのものである。
私は、その一つ一つを眺めながら1日を過ごしたい。