時間が調整できたので、情報ネットワーク法学会に来ている。
「仮想貨幣の在り方と法規制」
プログラム
10:00 開会
総合司会 吉井和明・情報ネットワーク法学会理事
弁護士法人おおいた市民総合法律事務所
弁護士
10:10 講演1 岡田仁志・国立情報学研究所・准教授
タイトル:「仮想貨幣の歩みと暗号貨幣の位置づけ」
11:10 講演2 菊池浩明・明治大学・教授
タイトル:「ビットコインをはじめとする
暗号貨幣の技術的仕組みと課題」
12:10 昼食休憩
13:30 講演3 町村泰貴・北海道大学・教授
タイトル:「ビットコインを巡る倒産手続
を中心とした法的論点」
14:30 講演4 片岡義広・片岡総合法律事務所・弁護士
タイトル:「仮想貨幣の法的な位置づけと課題」
15:30 休憩
15:50 パネルディスカッション
コーディネーター 高橋郁夫・BLT法律事務所・弁護士
パネリスト
岡田仁志・国立情報学研究所・准教授
片岡義広・片岡総合法律事務所・弁護士
菊池浩明・明治大学・教授
町村泰貴・北海道大学・教授
17:00 開催校・後援代表挨拶
林良造・明治大学国際総合研究所・所長
17:05 閉会挨拶
森亮二・情報ネットワーク法学会理事
英知法律事務所・弁護士
18:00 懇親会(会費制・別会場・先着100名まで)
である。
仮想通貨とは、「ビットコインやらないか?」のあれである。
仮想通貨が、ビットコインというバブルで広まったのは、不幸であるが、交換価値というものはどこからきてどこどこ行くの?というのは宗教チックでもあり結構深遠な話である。
最期にビットコインを本質論からもっともわかりやすく説明されているホームページを紹介しておこう。

追記
面白い講演会であった。
ただ、技術側の高いクオリティに比べ、法律家の検討、特に民事執行法を含めた法的観点の検討不足や、パネル進行のグダグダぶりはいただけなかった。
たとえば、ビットコインが民事執行法167条1項の「その他財産権」に
該当するとして、ビットチェインが167条2項の「登記等」に該当するのか(これについては、第三者のオーソリティに基づかない公信制度というおとろしい問題がある。)
ビットコインの差押えを実効化するために、秘密鍵の開示請求が必要だとして、それが間接強制(民事執行法172条と思われるが)で認められるとするが、債務名義をとらなければならないというだけでなく、間接強制は「作為又は不作為を目的とする債務で前条第一項の強制執行ができないものについて」についてのみ認められるが、強制執行の対象になるからという理由で、直ちに秘密鍵の開示義務を認めるのは困難(というよりまったくムリ)である。