知財プリズム平成22年1月号

出たようである。宣伝しておこう。

追記

どえらいミスをしてしまった。ファイルローグ事件の高裁判決を引用して、基準は地裁判決を紹介してしまった。

急いで書いたら駄目ですなぁ。

知財ぷりずむ 平成22年1月号目次 No.88 
年頭所感
・内閣官房知的財産戦略推進事務局長 近藤 賢二

・特許庁長官 細野 哲弘

・特許庁特許技監 南 孝一

・日本弁理士会会長 筒井 大和

新春放談
・2009年知的財産事件の回顧(21世紀知的財産法研究会(略称:IPRI))

研究論考
・Winny事件高裁判決の解説(Winny弁護団事務局長、弁護士 壇 俊光)

・職務発明相当対価算定において、第三者にライセンスを行っている場合の自己実施における独占の利益について(弁護士・弁理士 池下 利男)

・健康食品業界における植物遺伝資源の利用と利益配分のあり方
(CBD-ABS研究会 森岡 一)

連載
・新判決例研究(第123回)特許法第2条第1項の発明(弁護士 村林 隆一)

・米国特許判例紹介(第30回) KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?(6)
~公知要素の組み合わせとMPFクレーム~(弁理士 河野 英仁)

・商標法の解説と裁判例(16)(創英国際特許事務所弁理士 工藤 莞司)

・知的財産法律相談Q&A(第16回) Q16 実施契約
(大阪弁護士会 知的財産委員会所属 弁護士 増本 充香)

参考資料
資料1 特許制度に関する論点整理について ─特許制度研究会報告書─
(12月8日 特許庁 特許制度研究会)

・知的財産権関連新聞記事(2009.11.21~2009.12.20)

年頭のご挨拶
・財団法人 経済産業調査会理事長 野々内 隆

リレー マンスリーニュース
・北京あれこれ(GIPグループ北京オフィス 弁理士 門脇 学)

ワシントンDC通信
・新春のごあいさつ/知財関係者座談会 最終回
(米国パテントエージェント(リミテッドレコグニション)菅原 淑子)

知財あら・カルト
・「慣習は最良の法解釈者」 ─ローマ法格言と知財訴訟─
(弁護士 田倉 整)

ネットには、マイ前提事実やマイ法律論でWinny事件を論じているものが多すぎる。

法律と道徳の差くらいは理解して欲しいところである。

知ったかぶりさんはかたはらいたし!

追記

法律と道徳の区別は、近代法学の基礎である。

法学部の一時間目の授業で学ぶことである。

私が、開発者が非道徳的と思っているとでも勘違いしている人は、自分が基本的知識すら欠いていることを恥じてもらえれば幸いである。

私は、非道徳的とも思っていない。

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合法とは?

高木浩光@自宅の日記を見た。

判決後、金子元助手は(中略)と話した。(中略)「ソフトウエアは万能ではない。ユーザーがソフトをどう使うかは自由だが、ちゃんと使っていただきたい。あまり迷惑をかけていただかない方が助かる」。違法コピーが横行するネット社会については、こう語った。

朝日新聞2009年10月8日夕刊

「迷惑をかけないようちゃんと使っていただきたい」とのことだが、どうやったら「ちゃんと」、つまり、合法に使えるというのだろう? BitTorrentやLimeWireならば、利用者の意思で合法に使うことができる。しかし、Winnyの場合は、Winnyネットワークに参加している全員が合法に使用しない限り、誰も合法に使うことができない構造に設計されている。

違法な送信を行うものが違法であるとしても、情を知らずに中継に提供した場合が違法になるわけではない。誰も合法に使うことができないというのは誤りである。

それなのに、「ちゃんと使って頂きたい」というのは、いったいどういう方法なのだろう? 本人に会う機会のある方々は、ぜひ本人からその回答を聞き出してほしい。私も、次の機会ではそうしたい。

いい加減な知識で、人に聞くよりも、まず、勉強するべきである。

追記

やはり、ブックマークにHiromitsuTakagiなるもののコメントがあった。

HiromitsuTakagi HiromitsuTakagi , ほうほうふむふむ。つまり意識すると違法なので利用者に「情を知らずに」いさせることがWinny方式の特徴であるということですか。その主張は設計・製作・提供者の責任をむしろ重くする方向なのでは?言うべきは他では 2009/12/28 Add Starmohnoworthlesswasterev-9tfjmi1kmantaninswtaninswkumakuma1967

私には、これが高木浩光氏の発言かはわからない。

ただ、「情を知らずにいさせることがWinny方式の特徴」等とはどこにも書いていない。そんなものは独自の立論に過ぎない。

必要なのは、法律を謙虚に学ぶことだけでは無いのかもしれない。

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Winny事件高裁判決文公開

ようやく公開することができた。

Winny事件高裁判決

パスワードは相変わらず、kaneko is innocent である。

個人名はできるだけ消したつもりであるが、もし、見つけても優しく、私に連絡していただきたい。

追記

判決の解説は、知財プリズムに原稿を出したので、それを読んでいただきたい。

関随反射みたいな感想を見るが、背景を正しく理解することが大切である。

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メディアの品格

「法の未整備、「裏技」でしのぐ」なんて記事をみた。

記事

京都府警「最強」の理由として、ウィニー摘発の中心メンバーで同室補佐の木村公也警部(52)は…「被害届を受けてから動き出すのではなく、今ここで手を打たなければいずれ大変なことになる、という自分たちの問題意識で捜査を始める。摘発した事件の8~9割はこうして掘り起こしたもの」

法制などが未整備な世界だけに、「あらゆる法令の駆使」がカギになる。昨年、コンピューターウイルスの作成者を逮捕した際に適用したのは著作権法違反と名誉棄損。日本にはウイルスの作成、放出を処罰する法律がないため、感染すると画面に現れるアニメ画像と個人写真の無断使用を問う「裏技」だった。

写真は別人と見受けられるが、Winny事件では、検察は、法廷で警察の捜査担当者の名前を聞くことまで「2ちゃんねるで殺人予告がでたらこまる」と文句を付けてきたのである。しかし、実際は、こんなことろで実名丸出しである。少し呆れてしまう。

中心メンバーというからには、Winny事件の無罪が確定した際には、木村警部から謝罪していただけるのだろうか?

それにしても、この記事の内容を冷静に見れば、お巡りさんが問題と思えば、こじつけのような逮捕・捜査、告訴のない親告罪でも見込み捜査をしてもかまわないんだということを称賛しているにすぎない。

Winny事件では、高裁では、木村警部らの違法な取り調べを認定し、一部の供述証拠が証拠排除された。京都府警の裏技には違法捜査が含まれるとでもいうのだろうか?

私は、そんなものを肯定する気はない。

これを嬉々として掲載する程、日本のマスメディアの刑事訴訟法への意識は地に落ちたのであろうか。すこしやるせない。

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判決文

先週の火曜日に事務所に届いた。

ただ、書くと欲しいという人がいっぱい連絡して、対応に追われるので、とても面倒である。

判決書きには、個人名が記載されていて、渡すには消さないといけない。

というわけで、判決に興味がある人は、原則として裁判所のHPか判例雑誌に載ることを待って欲しい。

どうしても急ぎの人は別途検討します。

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判決文希望のお方へ

吾輩はWinny弁護団事務局長である。高裁判決の判決文はまだ無い。いつもらえるのかとんと見当がつかぬ。

 

支援してくださる方はありがたいありがたい。

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上告

今朝、検察が上告したとの連絡が入った。

 

最後の闘いが始まった。

恐れも焦りもない。

私は、もう一度全てを懸けて戦い、もう一度無罪を勝ち取る。

それだけである。

 

ただ、彼がプログラマとして輝ける時間を、さらに無駄にすることだけが残念である…

 

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教訓

Winny事件はまだいろいろな報道があるようである。

とても全てを見ることはできないが、いろんな記事をリンク元から興味深く拝見している。

そんななか、小飼弾さんのブログを拝見した。

私が中二なら、金子さんは小二。ずっと無邪気で、そして「大人の事情」に疎かった。Winny裁判すら、そんな金子さんを「世を倦んだおやじ」にすることは出来なかった。

この人を、罰してはいけない。

実は、この思いこそが長い弁護で私を動かし続けたものである。伝わるところには伝わっているのである。そう教えられた。

もう一つ、「ブログでメディアを特定するな。取材が殺到してうっとうしい」ということも最近教えられたことである。

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いろいろな報道

Winny事件無罪判決は、いろいろなところで大きく取り上げられているようである。

ココログニュースにもなっているが、ココログで当の弁護人がブログを開設していることはスルーのご様子である。

各種新聞も報道が載っているようであるが、結果に関する報道や論評にはあんまり興味がない。私にとって重要なのは弁護活動のために費やしてきた日々であり、それらはすでに過去である。

特に、4年以上前のお手紙の話しを繰り返し聞かれて辟易しているところである。

ただ、一つ見逃しがたいものがあった。

ACCSのプレスリリース

本日の大阪高等裁判所の判決は意外であり疑問を生じますが、詳細な判決内容の確認・検討をしたいと考えます。なおACCSは、今回の判決にかかわらず、被告には社会的・道義的な責任が生じているものと考えます。

これが、私に対して「Winnyがセキュアなものを目指していたら、金子さんを応援していた」とまで言っていた理事のいる団体のリリースなのか。

私に言わせれば

この団体には、デタラメな調査報告書で原審判決の判断を誤らせた道義的・社会的責任が生じていると考えます。

というところである。

深く反省して欲しいところである。

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もうひとつ

いやー、ほんに良い笑顔やねぇ。 

ところで、金子氏が持っている「無罪」なあれであるが、金子氏は「記念だから」と言って持って帰った。今頃家に飾っているのだろうか?

で、裁判では、良く、この「無罪」とかを持って外に出てくることがあるが、これは「旗だし」と言われている。

旗だしは、傍聴に入れない支援者のために、判決を速報する目的で行われるものである。しかし、今回は台風の影響で傍聴人が少なく、全員が法廷に入れてしまった。

というわけで、支援者が外にいないと意味がないということで、旗だしはしなかったのである。

でも、せっかく作ったのだからもったいないということで、記者会見でこんな写真になったわけである。

この「無罪」君であるが、どうやって用意するかというのを疑問になったことはないだろうか?

あれは、支援者が作ることが多いが、弁護団で作ることもある。ちなみに、この事件では私が作っていたのである。

ちなみに、原審では、でっかい「無罪」をアイロンプリントした布を用意して準備していたのであるが、有罪判決で使う暇がないまま、そのときのどたばたで、どこかに紛失してしまった。

今回は、無罪を使ったわけであるが、実は

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こっちのバージョンも用意していたのである。

今回の「無罪」君作成の際に、大型プリンターを貸していただいた会社には、お礼の代わりに宣伝である。

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